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近所の日陰に…ちょっとジメッとした場所に
むかしからドクダミが生えています。
このドクダミ、独特の臭みがあるというのは
以前から知っていたのですが、
どんな植物なのか…
ということはあまり知らないのですよね。
イメージとしては、白い花が美しい雑草。
…という印象ですが、
じつは白い部分は花びらではなく、
色が変わった葉なのだそうです。
この葉を総苞片(そうほうへん)といい、
中央の突出した部分に付いている
黄色くて小さなものが花なのです。
白い四枚の葉と、黄色く突出した部分とで
ドクダミは独特の姿をしているために
すぐに見分けが付きます。
花盛りのときには真っ白な葉と黄色い花が
とてもきれいなのですよね~。
陽が指すと白い葉がキラキラして見えて、
深い緑の葉の中で白さがとても際立っている。
葉はサツマイモの葉に似ています。
そして最大の特徴はやはり、
ドクダミを摘んだときに鼻につく匂い。
また、ドクダミという名前なので
もしかしてドクでもあるの?という疑問も。
しかし反面、どくだみ茶なんてものも
普通に売られていますよね。
お茶にして飲んだりしているからには、
身体にいい効果があるのでしょう。
匂いの強い葉で、しかも名前にドクって
ついてる…
いったいこの植物はなんなのでしょう。
この植物には、どんな性質があるのでしょうか。
ドクダミはどんな植物
ドクダミの外見は決してわるくない。
むしろ美しい方だと個人的には思います。
でも摘んだときの匂いはかなりきつく…
その独特の匂いは嫌がられることも。
そして多年草で地下茎の植物なので、
繁殖力が強く、駆除がやっかいな雑草だと
みなされることも多いようです。
ドクダミは、ドクダミ科ドクダミ属。
日本にはほぼ全国で見られます。
◇ ドクダミの名前
ドクダミの名前の由来はいろいろある。
- 「毒を矯める(どくをためる)」
毒を矯(た)めて取り除くという意味。
- 「毒痛み(どくいたみ)」
毒や痛みに効くという意味。
- 「毒溜め(どくだめ)」
独特の匂いから、毒を溜めているのでは
という意味。
名前から毒があるイメージがありますが、
ドクダミ自体は毒を持っていないようですよ。
◇ ドクダミの薬効
ドクダミは昔から生薬として使われており、
十薬(じゅうやく)という名で知られています。
十薬とは、いろいろな薬効があることから。
また、重薬ともいわれ、複数の薬を重ねて
使うように効果があるといわれたことから。
ドクダミには次のような作用があります。
【ドクダミの作用】
- 利尿作用
- 便秘解消
- 抗菌作用、抗酸化作用
- 高血圧や動脈硬化予防作用
- 解毒作用
- 湿疹、かぶれなどの解消
など
いろいろと身体によさそうですが、
人によっては逆効果となることも。
ドクダミはカリウムを含んでいるために
利尿作用があり、むくみを取るなどには
いいのですが、腎臓機能が弱っている方は
要注意。
ドクダミ茶は肌にいいとされるので、
これを目的に飲む方も多いようですが…
体質によっては、お茶にして飲んだ後に
肌が荒れてしまうということもあるよう
なので注意が必要です。
また、妊婦さんは飲まないほうがいいと
いうこと。
そして長期間飲み続けることで弊害がある
ということもいわれています。
それだけ作用があるということなのでしょう。
体に合わないと感じたらすぐに
使用をやめたほうがいいですね。
◇ドクダミの匂い
ドクダミの独特の匂いは単に臭いだけでは
なく、じつは多くの細菌やウイルスを抑えて
くれる抗菌作用があるそうです。
そのためドクダミは傷口や腫れなどに対して、
生のままや火で炙って幹部に貼るという
使われ方をするようです。
ドクダミの匂いは生の状態が一番強く、
乾燥すると匂い成分は飛んでしまいほぼ無臭。
つまり乾燥すると、この匂い成分に含まれる
強い抗菌作用も抜けてしまうということのようです。
ドクダミは食べられる
ドクダミの葉はお茶に用いられることが多く、
どくだみといえば、お茶、という認識がある
という方も多いでしょう。
お茶の場合は、ドクダミの葉を乾燥させて
お茶にします。
ちょっと意外だったのですが、
ドクダミの葉は食べることもできるようです。
花が咲く頃には葉が固くなってくるので、
まだ花が蕾になる前に収穫すると柔らかくて
食べやすいのだとか。
どうやって食べるのかというと、
山菜の料理の定番?天ぷらですね~。
ドクダミのあの独特な匂いは、
熱を加えると和らぐというのでいいですね。
海外ではハーブとして料理に使われることも
あるようですが、日本のドクダミと海外の
ドクダミとでは香りの強さが違うようです。
どのみち、身体によいからといって
むやみに多く摂取するものではないようです。
山菜も春先だけのおたのしみですしね。
来年の春先には、山菜を楽しむ感覚で
少しだけ試しに天ぷらにしてみようかな~。
【参考】
[神戸薬科大学:薬用植物園レター]
[宮崎県薬剤師会:宮崎 薬草の部屋]
[日本薬科大学:薬草園の花だより]
[神戸東洋医療学院付属治療院]