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2023年1月開始のドラマ
日本テレビ「リバーサルオーケストラ」
第6話のあらすじと感想。
今回は(も)とてもいい話でしたよ。
とある2人の陰湿な行動以外は…。
天才と凡人について、玲緒と藤谷が話す場面があるんだけど、これは沁みる…。
今回は話のボリュームが多く、あらすじが全然あらすじになっていないほど長くなりました…面倒だったら飛ばしてね~。
ここから、あらすじ、感想ともにネタバレを含んでいますのでご注意を。
リバーサルオーケストラ第6話のあらすじ
玉響の練習の場である多目的ホールがようやく解放された。
そして谷岡初音(門脇麦)も治療院へ行き、痛めていた腕もすっかり治ったようだ。
しかしチェロ首席の佐々木玲緒(瀧内公美)にはまだ連絡が取れない。
団員たちは、常葉朝陽(田中圭)に告白して振られたから出てこないのではと噂していた。
練習後、藤谷(渋川清彦)は、理由も聞かされず朝陽にカラオケボックスに連れて行かれ、狭い部屋に詰めていた。
しばらくして朝陽は立ち上がると、玲緒が練習している部屋を見つけ、そこに藤谷を押し込めて自分は帰ってしまうのだった。
朝陽は以前、このカラオケボックスから出てくる玲緒を見かけていたのだ。
どうしていいかわからない藤谷は、とりあえず話をし、練習をしていないと落ち着かないのは分かる、という。
S響の首席だった人に言われたくないと玲緒は言うが、凡人だから分かると藤谷は言う。
ティンパニはオケにほぼ1人。
必死で毎日9時間練習して、若手に嫌がらせもした自分が嫌になってオケを辞めた。
別にどうでもいいって顔して、凡人のくせにプライドだけは高かった。
でも結局戻って来て、今はブランク埋めるのにまた必死、苦しいけど楽しい、厄介だよな、と藤谷は話す。
初音は玲緒を心配するが、大丈夫だと朝陽は言い、初音は憎まれ口を叩きながらも、朝陽の言葉を信じるのだった。
藤谷と玲緒は、中華料理屋で2人飲んでいた。
玲緒は自分も凡人だという。
他の人の何倍も努力しないと、人並みにすらなれないのだと。
玲緒は過去に取材を受けたこともあった。
先日、初音の取材をした記者は、才能がある人のことは忘れないと言っていたのだが、玲緒のことは覚えていなかった。
そして「カルメン組曲」は見せ場もなく、ここでも線を引かれたと玲緒はショックを受け、またそれが嫌だった。
人生の目標は、ハイスペックな人と結婚して、のんびりチェロを弾いて暮らすことだと決めたのだが…
朝陽を食事に誘ってみると、朝陽は見抜いていたのだ。
いつまで自分を偽るのかと。
あなたの一番はチェロですよね?と。
図星すぎてムカついて、つい公演には出ないと言ってしまった玲緒。
天才に凡人の気持ちはわからない。
どんなに努力しても追いつけない。
才能の差って残酷だよ、と玲緒は言う。
そんな玲緒に藤谷は、自分たちにも才能があると言う。
一番好きなことのために努力できるのも、立派な才能だと。
翌日、玲緒が練習場に帰ってくると、団員たちは喜んだ。
玲緒は謝り、そして、自分の一番は音楽だと言い切った。
練習中、朝陽は演奏を途中で止め、チェロの一番の見せ場の部分を、もっと情熱的に歌うようにと指導すると、玲緒は嬉しそうに演奏するのだった。
高階藍子(原日出子)が三島彰一郎(永山絢斗)に、西たま議員の本宮雄一(津田健次郎)を紹介した。
彰一郎は本来ソリストだが、シンフォニーホールのこけら落とし公演で、父の指揮のもと、ゲストコンマスをやることになった。
高階は彰一郎に、谷岡初音との対決を果たせると声をかける。
そして本宮が玉響の次の公演、横浜のバレンタインガラに出ることを話すと、彰一郎は日時を聞き、本宮にあることをお願いするのだった。
バレンタインガラの当日、団員を乗せたバスが到着すると、公演が行われる会場とは違う場所だった。
本宮がバス会社に手を回し、わざと演奏に間に合わせないように仕組んだのだった。
バスを急いで正しい会場へと向かわせるが、時間がない。
そんななか、三島彰一郎が高階フィルに参加すると会見を開いていたのだが、そこで谷岡初音の名前を出し、百年に1度の天才だと話すのだった。
朝陽は、絶賛しながらケンカを売るスタイルかと言う。
土井(前野朋哉)のナビのおかげて出演時間に間に合いそうになると、バスの運転手は急停止し、エンストしたと言う。
そこから歩いて会場へ向かうことにしたのだが、三島の会見から不安に苛まれる初音はバスから動けない。
そんな初音に玲緒は声をかけ、団員みんなが勇気づけた。
結局出演中止になってしまったが、しかし朝陽は団員たちに声をかける。
演奏会の休憩時間に観客が出てくると、玉響はロビーで演奏を始め、終わると拍手が沸き起こったのだった。
蒼は楽屋口で、フルート奏者の日地谷更紗(鈴木絢音)に話しかけると、更紗は蒼の名前を知っていた。
カルメンのソロのきれいな音を聴いて、大学のときに会ったことを思い出したという。
蒼は、中学生の頃に更紗のフルートを聴いて、音楽をやろうと決めた、と伝えた。
すると更紗は、少し前に自販機の前で初音に会い、蒼君をフルートに出会わせてくれてありがとうございます、と言っていたのだという。
蒼は走ってきて、バスの外で蒼を待っていた初音に抱きつき、初音さんが好きです、と告白したのだった。
バスの中から団員が驚きながら見ている。
翌朝、団員たちは一緒に来た2人に、どうだったのかと聞くのだが、蒼は長期戦の覚悟だという。
先日のバレンタインガラ・コンサートの演奏、音楽評論家のアントニオ・バルディの評価は、遅刻なども含めて星2.8だった。
…が、トラブルがなければプラス1だったということで、高階の3.5を超えた。
練習の前に小野田からお知らせがあった。
「マッシュ」という情報番組から、初音に出演依頼が来た。
三島彰一郎からの指名ということだ。
朝陽は、初音の好きにしていいという。
6話はここまで。
リバーサルオーケストラ第6話の感想
今回は本当になんだか盛りだくさん…。
そしてまた出たよ。
天才、才能…という魔の言葉。
凡人はどうあがいても勝てない…。
これは永遠のテーマだよね。
こじらせているチェリスト、玲緒
玲緒は普段から、恋愛第一でその他はてきとー、という雰囲気を醸し出していたのだが、それは表向きの顔だった。
内面を人に知られたくなくて、自分でも認めたくなくて、そうやって誤魔化してきたのだ。
楽器背負って合コン行くやつがあるか?
これはあからさまに嘘だと分かるよね。
でもそういう変な見栄?…じゃなく、建前みたいなバリアを張りたいときもあるもんだよね。
それでもやっぱりそれは嘘なわけで。
嘘の自分と本当の自分の間で余計に嫌になって、さらにこじらせてしまう。
こじらせすぎて面倒な人だけど、影でものすごく努力しているというのが、玲緒の凄いところで、誇るべきところ。
それを、恋愛が全て~のようなポーズをしている事自体が、自分を貶めているということに自分では気づけなかったのか…というより、どうにもしようがなかったのだよね。
しかし朝陽は見抜いていた。
藤谷は、玲緒を恋愛のことしか頭にない人だと思って嫌っている風だったけど、陰ながら練習している玲緒の姿を見て、自分と同じだと思ったんだろうね。
朝陽はこの2人が同様の葛藤を持っているということを把握していて、2人を引き合わせて自分は帰った…。
自分が玲緒に言葉で言ってもわからないことを、藤谷となら分かり合えると踏んでの行動だったのだよね。
朝陽、凄すぎだろう…。
こじれ期を昇華しているティンパニスト、藤谷
メチャクチャ狭いカラオケボックスに朝陽と2人で詰めていたサマは、笑えた。
藤谷は息が詰まりそうになっていたよね。
理由も聞かされず連れてこられて、ずっと朝陽と無言って…ツラすぎ。
でも朝陽が玲緒を見つけて、部屋に自分を押し込んで帰ったとき、全て理解したんだろうね。
自分が通ってきた道を、彼女もまた通って…ねじれている最中だと。
2人は同じ思いを抱えているからこそ、わかり合えた。
凡人の悔しさは、凡人にしかわからない。
そして自分たちは凡人なりに、好きなことには努力を惜しまないという才能があると言っている。
これは真実だと思う。
でもここに落とし所を見つけるまでは、本人は相当葛藤したのだろうと思う。
才能とはなにか、2
本当に才能ってなんなのだろうね。
以前もこの「リバオケ第2話」で「才能」という言葉が出てきて、そのときに思うことを書いたんだけど…
今回の話の内容はすごく身につまされた。
努力できるというのも才能だけど、
それでも届かないところがある…
天才、というのがまさにそれ。
天性の才能、天分の才。
本当にこういう人たちが居るからね…
何をどうあがいても、凡人には届かない。
努力をするというより、感覚で分かっちゃう、出来ちゃう、みたいなところがあったりするから…太刀打ち出来ないよね。
こんな人達を見ていると、同じ道を自分が歩いているとするならば、何もかもやっていることがイヤになる。
そして、どうして自分はこんなにも出来ないのかと卑屈にもなる。
だから凡人は、天才と自分を比べてはいけないのだ。
まずそこ。比べるから凹む。
あれは次元が違うところで生きている別の生物だ…くらいに思っている方が精神衛生上にもいいよね…。
(ある意味、逃避とも言うけどさ)
天才と呼ばれる人の中には、やはりメチャメチャ努力を重ねている人も居るわけで…
そんな相手に凡人が叶うわけがない。
内情を聞いてみると、そりゃぁ自分の理解を超えるところに考え方とか練習法とかがあったりするから、凄いのも当然なのだなぁと、妙に納得するところもある。
天才にケンカ売っても自滅するからね?
やはり凡人は、好きこそものの上手なれ、のことわざ通り、好きな分野でコツコツやっていくことが一番救いのある道だと思う。
それ以上のことを求めると苦しくなるし、ましてや好きでもなく、自分に合わない分野で上を目指そうというのは無理というもの。
それならいっそ、辞めてしまったほうがいいということもある。
だからこそ、自分にも他人にも嘘偽りなく、一番のことを大切にするのがいいという事なんだよね。
一つのことに絞らなければ、やはり目的がズレていくものだ。
(自分がこじらせてるなと反省です…)
朝陽は人間分析力が高い
朝陽は公私をはっきり分けている。
だから玉響のことを思えば、団員とは付かず離れずの位置に居たいのだろう。
集団を率いる上では、一線を引いて、ある程度の距離を保っておかないと、それこそトラブルにもなりかねないというものだ。
みんな大人だしプロだから、一時の気持ちで極端に何かが左右されることはそれほどないかも知れないけれど、
朝陽はきちんと自分の責務を全うしたいのだと思うし、団員の意思も最大限に尊重したいと思っているだろう。
だからこそ、団員をよく把握している。
朝陽ってみんなお見通しかよ!
って思うところが今回は沢山あった。
玲緒が自分を偽り本音を隠していたこと。
凡人だと知ってよく練習していること。
天才になれなかった自分が嫌なこと。
他の首席のようには思われていないのだと感じていたこと。
藤谷と玲緒が同じような不安を抱えていること。
朝陽の言葉は的確だけど、足りない部分があるから反感を買う事が多い。
しかも朝陽は優秀…というか、この人も天才肌なのだとすれば、今回の玲緒の氾濫に関わっても逆効果だし、それこそ初音が行っても同様だ。
それに玲緒には芯があると分かっていた。
だから藤谷を選んで玲緒をサポートさせた。
適材適所だ。
なかなか出来ないことだよね~と思う。
蒼、とうとう言っちゃったね
後部座席に既に朝陽が乗っているのに、さらに初音と蒼の2人が無理やり乗り込むというシーンがあった。
あれもわちゃわちゃしててなんか好きなんだけど、助手席が開いてるのに…というのは引っかかるよね。
小野田がカバンでも置いていたのか?
でなければ、蒼が前に乗りたくなかったのかと勘ぐる。
前に座ると、朝陽と初音が一緒に居る後ろが気になって仕方がなくなるからなのかね…と思う。
朝陽が初音のことを、コンマス以上でも以下でもないと言ったとき、蒼は初音の顔を見ていた。
ちょいちょい見てるんだよねーこの人。
見すぎじゃん?てくらいに見てる。
それに全く気づかない初音は平和だ。
演奏会の後、想いが高まった蒼が初音に抱きついて告白するシーン。
バスの中の団員たちはみんなニヤニヤしてたけど、初音の妹・奏奈(恒松祐里)と朝陽だけが真顔だった。
奏奈はやっぱり蒼が好きだったようだね。
朝陽は無表情を崩さない。
でも、時間になったから出発して…と言ったのは、内心穏やかでなかったからか。
蒼はずっと初音の周りにくっついているような感じがするんだけど、初音は蒼をなんとも思っていない。
それが分かっていて告白してしまうのは、なんだかね…
初音の家に下宿している以上、もうちょっと考えてほしいよな…と思ったよ。
蒼は恋愛対象じゃない初音
蒼は言った。
初音が自分のことを一ミリもそういう目で見たことないと思うと。
んで、時間かけてもらっていいんで、少しずつでもそういうふうに見てもらってご検討ください、と言う。
正直、興味のない人からこれを言われることは、けっこう重いのではと思うのだが…
それに何度も言うが、蒼は初音の家に下宿しているわけだし。
個人的にはキツイ…
というか、けっこうイヤだろうと思う。
初音はそんな風には全く思っていなくて、おそらく人として蒼のことは好きなんだろうけど、ただ単に、それだけだ。
そういう相手からそのように言われても、ハイそうですかと、そんな風な目では見れないのかなと思うんだけど…どうよ?
逆に、ちょっと気持ち悪いくらいに思わないかい?
私がグイグイ来る相手が苦手だからそう思うのかわからないけど…どうなの?
そんな相手と同居とか嫌だと思う…
初音の場合はあまり思わないのかもしれないけど、妹の奏奈も困るでしょ。
まぁその辺は…
次回は両親が帰ってくるみたいだから、そのへんの展開もあることでしょう。
楽しみにしてます。
三島彰一郎の執着といやがらせ
彰一郎は執拗に初音を追い込むよね。
どんな嫌がらせか、と思うようなことをいちいちやる。
高階フィルの父との共演も、おそらく建前だ。
いや、父との共演を果たしたいというのもあるだろうが、そこには、父に自分を見直させたいということと、初音に勝ちたいということがあるだろう。
彰一郎の父は、幼い頃から彰一郎よりも初音の才能をかっていたのではないかとも思ったりもする。
それとも、初音が父の指揮のもとでソロを逃げ出したことと関係があるのかもしれない。
卑怯すぎる本宮議員と陰湿な三島彰一郎
玉響への嫌がらせと、市民の人気取りに忙しい本宮は、前回に引き続き、卑怯な手を使ってきた。
前回もだけど、ここまで卑怯な手を使うって最低だな。
もうちょっとマシな…正々堂々と嫌がらせをする奴だと思っていたのにね。
(いや、それもどうかと思うけど。)
前回にも増して、今回は陰湿極まりなかった。
しかしバス会社もよくこんなのに手を貸したよね。
そもそも会社の信用に関わることだから普通はしないよね…?
違う会場へ向かわせた上に、最終的に急ブレーキかけて、エンストしたとか言ってバスを止めた。
もうむちゃくちゃだ。
今回、この陰湿な本宮と、陰湿な三島彰一郎が手を組んじゃったのも、やばいね。
彰一郎は初音を精神面で追い込もうとする陰湿さ。
堂々と、演奏だけで勝負しなさいよ!
卑怯な手を使う本宮は、ちゃんと最後には失脚しなさいな。
そして三島彰一郎は、天才に陰湿な嫌がらせをしてまで勝とうとしたツケがまわって、そのうち自滅しちゃうのかな…なんて思うよね。
でも、この手のドラマは大団円で終わりそう。
それが一番平和でいいよね。
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