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2023年1月開始のドラマ
日本テレビ「リバーサルオーケストラ」
第9話のあらすじと感想。
ここから、あらすじ、感想ともにネタバレを含んでいますのでご注意を。
リバーサルオーケストラ第9話のあらすじ
思わず告白してしまった初音(門脇麦)に朝陽(田中圭)は、やめておいた方がいい、自分は君が思っているような人間じゃない、と言う。
朝陽にふられて荒れる初音のもとに、玲緒(瀧内公美)が慰めに来た。
そこへ彰一郎(永山絢斗)から電話が入ると、初音は彰一郎の話もそこそこに、朝陽に振られたと叫んで泣き出し、スマホを放り投げた。
翌朝、納得できないと開き直った初音は、朝陽に意味がわからないと言い返す。
練習場に行くと、団員たちは定期演奏会の集客作戦案を出し合っていた。
満席にできなければ玉響は解散、と西たま市議会で決まったからだ。
みんなで定期演奏会のアピール活動をするなか、定期演奏会のチケットが全席完売した。
本宮(津田健次郎)が高階(原日出子)に、玉響のチケットが完売したことを報告していたが、本宮は満席になることはありえないという。
音楽雑誌で、彰一郎の演奏は面白みにかけると厳しい評価をされていた。
記事を書いたのは音楽評論家の沼倉次郎という人物で、今度のこけら落としの審査員らしい。
彰一郎は父・光太郎(加藤雅也)に、自分の演奏はどうだったかと聞いてみると、
光太郎は彰一郎に、人の意見なんていちいち気にすんなと言う。
いよいよ定期演奏会が翌日に迫った。
そんなときに、事務所にチケットの開演時間が違うという連絡が入った。
小野田(岡部たかし)が団員たちにも知らせると、土井(前野朋哉)がそんなはずはないという。
1カ月ほど前、本宮議員から声をかけられた土井は、高階フィルへの移籍を持ちかけられ、あえて話に乗ったふりをした。
本宮から定期演奏会のチケット会社について調べるようにと言われた土井は、その情報を渡して信用させ、先回りしておいたのだという。
それで小野田は理由に気づいた。
玉響の公式サイトで購入したチケットのみ印字の変更がされていたのだ。
本宮がやったことは明らかだが、抗議しようにも証拠がないという小野田。
どちらにしても、もう発券されている。
これからどう対処するかが問題だ。
チケットの対応策として、初音はテキパキとやれることを指示し、自分は市役所に掛け合ってくるという。
他の皆はSNS、掲示板やポスター、駅前などでそれぞれ告知してまわる。
演奏会当日、団員やその家族、知人たちが直前まで開場時間の告知をする。
客席に座る市長(生瀬勝久)のもとに、本宮がやってきた。
いつものように自分で仕掛けておいて、これ見よがしの嫌味を言っている。
そこへ小野田がやってきて、本宮を席へ促す。
ご自身が他のお客様から聴く機会を奪った音楽が、いかに素晴らしいかをどうぞ思い知ってください、と小野田。
言いがかりだという本宮に小野田は、
つべこべ言わずに座れ!と強く指示する。
本宮のニヤついた顔は真顔になり、市長は驚いていた。
そこへ市長の妻・康子(石野真子)がやってきて、本宮を自分と市長との間に座らせる。
本宮の顔はこわばっていた。
開演5分前。
朝陽は言う。
僕たちは今日死ぬかもしれないし、これが人生最後の演奏になるかもしれない。
悔いのないステージにしましょう。
そしてコンマスから一言、と朝陽は促す。
初音は、自分が10年ぶりに舞台に復帰できたのは皆と出会えたお陰。
玉響のことが大好きで、ステージと客席が1つになる瞬間も大好き!
今、このホールに居る全員で、最高の音楽をつくりたい。
今日はみんなで思いっきり楽しみましょう!
そして演奏が始まる。
一曲目「チャイコン」
ひとつ終わって休憩時、観客は増える。
本宮が立ち上がろうとするが、市長と康子に両腕を組まれて逃げられない。
二曲目「運命」
演奏が終わると観客は立ち上がり、拍手が鳴り止まない。
控室で小野田から来客数の集計を聞くと、
座席数1029席中、観客の数は1024人。
わずかに足りず、児玉交響楽団は解散となつた。
翌日、西たま市民センターの練習場では、玉響の解散で皆が片付けを行っていた。
そこへ朝陽と小野田がやってきて、撤収作業は中止だと言い、明日から練習を再会するという。
こけら落としに出演できることになったのだ。
チャイコフスキー「交響曲第5番」をやろう、と朝陽。
定期演奏会は過去一番の盛り上がりで、SNSは高階との対決を楽しみにしている人々の声であふれている。
その様子を見た一部の議員たちから、このまま解散するのは市のイメージダウンに繋がるのではといった声が上がり始めたそうだ。
チャイコフスキー「交響曲第5番」は、
プレーヤー全員が主役になれる僕たちのオケにピッタリの曲です、と朝陽は言い、
精一杯やりましょう!と小野田。
その後、朝陽は高階に会いに行き、握手を交わした。
9話はここまで。
リバーサルオーケストラ第9話の感想
いよいよ大詰め。
それにしても本宮は相変わらず…
というより、ますますセコくて悪どいことするな。
もういいとこないよ。
あ、いいのは声だけ。
玉響もまさかの一端解散があったけど、まぁ、それじゃあ終われないよね。
今回は影で支えてくれる小野田の活躍も楽しかった。
朝陽にふられた?初音の荒れ方が凄まじい
初音の荒れ方が想像以上で面白かった。
で、ケロッと思い直して朝陽にぶつかるのはさすがだ。
「一晩考えましたが意味がわかりませんでした」
この人のメンタルすごい。
でも朝陽は、やめておいたほうがいい、と言っただけで、初音に対しては特に何も言ってないんだよね。
君が思っているような人間じゃない、というのは、初音を失望させることがあるということだ。
イヤとかキライとか、そんな対象じゃないとか、そんなことは1つも言っていない。
だからこれで、ふられたというのも本人としてはしっくりこないんだよね。
定期演奏会に常葉酒造からの販促物
市長が、常葉酒造で作った酒粕ハンドクリームを定期演奏会の手土産にしたらどうかと言ってきたとき。
来場プレゼントに提供してもらえるというのは有り難いけど、パッケージに朝陽と初音の写真入り…これはナシだよね。
小野田の言う通り、玉ちゃんイラストの方いい。
結婚式の引き出物みたいでいいじゃないの~とズレたことをいう朝陽の母に、朝陽は不思議そうに首をかしげていた。
このお母さんのおとぼけは聞き流せばいいのに、朝陽は不思議な反応をするのがまたなんとも不思議な親子。
両親のワチャワチャぶりに朝陽は呆れていたけど、身内のこういうはしゃぎって、けっこう恥ずかしかったりするよね…。
初音は朝陽が酒に弱いことを知っている。
何でもかんでも弱いと思っているらしく、今回の酒粕ハンドクリームも、大丈夫なの?って顔をしていたのを、朝陽が平気だと言わんばかりに使っていた。
前にもこの手のやり取りあったよね。
甘酒と…も1つなにかあったかな?
このやり取りだけでも、朝陽がけっこうな負けず嫌いなのが分かる。
朝陽の微妙な表情
やたら笑顔で話しかけてくる初音を、なんだか困ったような不思議そうな顔でじっと見ていた朝陽。
開き直った人間ほど強いものはないと実感しているところと朝陽は言っていたが、そうだろうか。
初音は少しは無理をしてるんじゃないかと思うけど。
でも初音は、朝陽に嫌われているわけではない、とどこかで思っているだろうから、開き直って朝陽にぶつかることで昇華しているのかもしれない。
とにかく朝陽は、けっこう微妙な顔するんだよね。
あまり表情を表に出さないタイプの人だけど、この微妙な表情というのも、なんともいえない感があるよね。
何を考えているのかわからないけど、なんだろう、何かを思っているのだろうなと考えてしまう。
玉ちゃん着ぐるみが出没した!
やっぱ出たね、着ぐるみ。
しかも人型!
玉響のイメージキャラクターが出来たとき、着ぐるみが出るかと思っていたけど、ここへきてようやく出没。
しかも手作り感満載の…
というか、小野田手作りの着ぐるみ。
着ぐるみはちょっと間違うとこわいんだよね…手作りだとよけいに。
子どもが見て泣くレベルになるから危ういんだけども、今回のはギリ…
いや、こわいか。
劇中のSNSの書き込みに、たしか「怖かわ」って書いてあったけど、まさにそれ。
中の人が誰なのかわからない状態で、チラシを配る黄色い着ぐるみ。
遠目から見ている玲緒と蒼と初音に気付いた玉ちゃんらしき着ぐるみは、スキップしてまっすぐに近づいてきた。
…が、こわいから3人とも逃げまくる。
このくだり好きだなぁ。
自分たちを見つけて、まっすぐに軽快なスキップで迫って来られた日にゃ…
一種のホラーでしょ。
しかも中の人が誰だかわからない状態で。
ところでたまちゃんって、スキップで移動するとかいう設定あるのかな。
まさかスキップ…かなりウキウキ系のスキップで追ってこられるとは思わないからな、ダッシュより絶妙にこわいかも。
三島彰一郎の憂鬱と父・光太郎からの言葉
彰一郎のコンサートの前日、いきなり来ると言い出した父親に、小学生のとき以来かもしれないと彰一郎は嬉しそうだった。
しかし感想が聞けなかったからと父に聞いてみると、よくわかんなかった、と返す。
そして彰一郎は父から言われていた。
人の意見なんていちいち気にすんなって。
彰一郎は人の意見をいちいち気にするから、かしこまった演奏しかできなくなると言いたかったのだろうか。
案外そうかもしれない。
人がどう思うかばかりを気にしていると、萎縮してしまい、自分がやりたいことを潰してしまいかねない。
自分のやりたいように思い切りやるということが出来なくなる。
父・光太郎がある程度自由でいるのは、必要以上に人のことを気にしない、そういったことからなのかな。
あるていど、自分第一で自由な気持ちでいなければ、自分の表現が押し出せなくなる。
気持ちは演奏に出てしまうから。
そういうことだろうか。
彰一郎は真面目過ぎて、人の意見を気にしすぎることで、コンパクトにまとまって、正確な技術だけの演奏になってしまうのだとしたら…。
これを打開するのってけっこう大変そうだよね。
自分の性格を打ち破らないといけないということだから。
本宮の妨害は度を越えている
本宮の妨害はほんと悪質だ。
しかもせこい。
で、いつも自分で嫌がらせをしておいて、まるで知らないかのように市長の前に現れてわざわざ嫌味を言っていく。
もうここまでくると可愛げも何もない。
豚汁で観客を釣っていた頃はまだましだったね。
前回はバス会社に到着場所を間違えさせるし、今回はチケットの開演時間を変更させるって…周りに迷惑かけすぎ。
朝陽の優しさと壁
朝陽はちらっと優しさを見せるが、すぐに扉を閉めて壁を作る。
初音は朝陽の優しさが見えると、さらに一歩を踏み込もうとするが、一瞬にして朝陽の扉が閉められて阻止される。
朝陽の扉の開閉が早すぎる。
朝陽は基本的に優しいが、団員たちとあまり深く関わらないように一線を引いている。
人の上に立つ人は、人との距離感を保つことを意識的にするのだろうけど、けっこう難しそうだね。
初音のことも、突き放しすぎず、近くへ行きすぎず…ちょうどのところで保っている感じなのかな。
玉響事務局長・小野田の本気
姑息な手を使う本宮に、小野田は本気で怒っていた。
あの穏やかで人のいい小野田さんが、あんな強い言葉で本宮に言うなんて。
言われた本宮も固まっていた。
そのあとずっと、ホールの座席で市長夫妻に腕を掴まれている本宮はいい気味だ。
小野田が怒るのも無理はない。
玉響のためなら何でもやると言ってきた小野田だ。
徹夜して玉ちゃんの着ぐるみまで作って、サポートに頑張る小野田さんだ。
玉響はあくまでも、ここまで正々堂々と実績を積み上げてきた。
それを本宮は、ほぼ個人的な理由?によって、汚い手を使って成就しないようにと引きずり降ろそうとするのだから。
ヨーゼフとレイちゃんとの思わせぶり
トランペット首席・ヨーゼフの動画を見て団員たちが集まっていた。
動画を撮っていたのは以前から付き合っているというレイちゃん。
その人物は、沖村礼というインスタで超有名な映像クリエイターなのだという。
ヨーゼフが付き合っていたレイちゃんは男性だった。
男性でも女性でも、どちらとも取れる名前だよね。
このところどのドラマを見ても、ひとり以上、もしくは1組以上の同性カップルが居るように作られているよね…
なんか必ず入れるようにとか指定でもあるのか、というくらいに多い。
そういった風潮があるとはいえ、最近はあからさますぎて…
LGBTを調べると、「性的少数者の総称」と出てくるんだけど、
ドラマの中にほぼ1人以上居るような状態を見ると、少数でない感じもするし、あえてそういう設定を入れているということがわざとらしい感じもする。
このドラマでは、レイちゃんが特定される直前まで、同時に友達の女の子が画面に入るように作られていた。
しかも目立つように女の子は真っ赤なコートを着ている。
直前までその女の子がレイちゃんだと思わせておいて、直後に、そっちかよ!みたいな作り…まぁ、いいんだけど。
そして誰もあえてそこには突っ込まない。
いかにも当たり前だというように自然な流れにしてあるというのだろうけど…最近多いな、とちょっと思った。
一言あったのは、土井が
「確かに、かわいこちゃんです」
と言ったくらい。
確かに、かわいい系の子だったけども。
他の団員はあらかじめ知ってた可能性もあるのか…とすれば、今更驚かないよね。
いろいろな人が居ていいというのはわかる。
でも最近はそこをあえて強調するような風潮にあるのはなんだか…なぜそこまで、という感じはする。
少数派の人たちはそれが当たり前だとする世の中の方を望んでいるのだろうか。
今は逆に注目しすぎ感がある気がするんだけど…でも社会的にそれが当たり前にするにはそれが必要だということなのか。
それならそれでいいんだけど。
ちょっとモヤったという話でした。
朝陽の意図
朝陽は高階に行くことに決めたんだな。
高階と本宮は、土井に朝陽が高階に来ることになっていると言っていた。
そして初音が今後のことを聞いたときにも答えなかった。
で、君の思うような人間じゃない発言。
それはやっぱり若かりし頃の高階でのことがあったから、あえて、なのだろうね。
あえて自分から行って成功し、そのわだかまりを払拭したいのかも。
それは初音を見ていて思ったのかもしれないと勘ぐるよ。
はじめは高階がキライだと蹴っていたんだから。
朝陽は初音に、トラウマを乗り越えろとチャイコンを振った。
それを初音は超えてきて、更に成長したから、朝陽は自分もそのわだかまりを払拭して、さらに昇華しなければと思ったのだと。
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