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女神(テミス)の教室、最終回感想…柊木雫と学生たちの成果

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女神の教室~リーガル青春白書~#11(最終回)のあらすじ&感想
2023年1月からのドラマ
フジテレビ「女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~

第11話(最終回)のあらすじと感想です。

ネタバレを含んでいるので、苦手な方はお気をつけて~。

女神(テミス)の教室、第11話(最終回)のあらすじ

照井(南沙良)は大量の案件に追われていた。

 

法律事務所では、水沢(前田拳太郎)が依頼人に話を聞こうとすると、若いからと信頼してもらえない。

他の案件も立て込んでいるし、こんなはずじゃなかったと思うことばかりだと、訪ねてきた桐矢(前田旺志郎)に言った。

 

西南ローでは、合格発表が近いからと里崎(小堺一機)がそわそわしており、前回、桐谷1人が受からなかったことも心配していた。

学院長の守宮(及川光博)が文科省から戻ってきた。

司法試験の合格者が少ない法科大学院(ロースクール)の存在意義が問われるなか、ロースクールの今後の指針について、意見交換に呼ばれて行ってきたのだ。

そこでロースクールにしかできない人材育成の役割があるはずだと意見したところ、具体的に成果を見せて欲しいといわれた。

そこで守宮は、雫(北川景子)に依頼する。

 

真中(高橋文哉)は保険会社の法務部に所属している。

営業部内での嫌がらせ行為を目にした真中は上司に進言するが、余計なことをするなといわれる。

帰宅時、たまたま近くを通りかかったという桐矢が待っていた。

桐矢は至って明るい。
司法試験の合格発表が間近に迫るが、大丈夫だと話す。

真中は仕事は順調だが、自分の思うようにはさせてもらえない。
実務の世界はやっぱり厳しい。

 

誰もいない教室、藍井(山田裕貴)が机の上に寝転がりながら、受験者一覧から桐矢の名前を拡大し、何か考え事をしている。

 

司法修習生の天野(河村花)は、検事の隣で供述調書を取っていたが、被疑者に難癖を付けられていた。

 

裁判所で法服を着ている照井は、公判中の被告人を見ていて疑問を持つ。

公判後、裁判長に被告人にもう少し話を聞きたいと申し出たが、これ以上は判決に影響はないと取り合ってもらえない。

裁判所を出ると、桐矢が照井に声をかけた。

公判を傍聴していた桐矢が思ったことを言うと、照井も同じ意見だった。

照井は今、雫の言っていたことがよくわかる。

 

雫は麻里絵(佐藤仁美)と横溝(宮野真守)とともに飲んでいた。

法科大学院等特別委員会の会議に出席してほしい、ロースクールの未来があなたにかかっています。
そう守宮に真面目な顔で頼まれたと雫が話す。

2人は驚くが、頼んだよと雫の背中を押した。

 

バイト先で桐矢は、考え事をしながらまかないを食べていた。

桐矢はグループメッセージでみんなを呼び出す。

大変!相談に乗ってほしい!
忙しいと思うけど、どうかこの通り!

 

4人が居酒屋に集まるが、呼び出した張本人の桐矢が来ない。

久しぶりに会って互いの近況を話し合い、愚痴を言った4人は少しすっきりした。

誘ってくれた桐矢のお陰だ。

桐矢はみんなのところに会いに来ていた。天野にも連絡が来たが、課題に追われて断ってしまった。

もしかして桐矢は何か悩んでるのかと天野は気づく。

 

4人は桐矢を見つけると、何かあったのかと口々に聞く。

桐矢は今年も司法試験が全然解けず、どうせ落ちていると悲観的になっていた。

でもまた頑張るためにみんなに会いに行ったのに、みんなして全然楽しそうじゃない。

自分とは違って合格できてプロになれたのに、みんなの悩みは全部贅沢だ。
せっかく法律家になれたんだから、乗り越えてくれよ、と桐矢は訴えた。

 

法科大学院の委員会で話す内容を考えていた雫は、藍井にヒントを求めた。

すると藍井は、桐矢のことを持ち出す。

彼は一人じゃないから大丈夫、と雫。
いざというときは助け合える仲間が居る。

藍井は口の端を上げて頷き、ローにはそうした価値もあるかと、と言って立ち去った。

 

バイト中の桐矢に、照井からメッセージが入った。

明日の14時からの公判、絶対見に来て。
来なかったら、許さないから!!

 

学院長の守宮とともに、雫は文部科学省にやって来た。

法科大学院等特別委員会の会場に入室すると、数十人の関係者が座っていた。

守宮は、実際に西南大学法科大学院で法を学んで裁判官となり、そして現在は教員を務めている柊木雫を紹介する。

雫は挨拶をして話し始めた。

真の意味で求められる法律家の姿は、必ずしもエリートである必要はないと考えている。

第一に、人に寄り添える人材。

 

水沢は先輩の力を借りて、依頼人と話をしようと考える。
何よりも優先すべきは依頼人だから。

 

裁判が開廷された。
傍聴席には桐矢が居る。

 

第二に、広い視野を持つこと。

 

真中は他部署と協力して、職場の問題に対応する対策委員会を設けることを提案。
それは社会的にも果たすべき責務だと話す。

 

最後に雫が最も重要だと思うのは、人を知ろうとする姿勢。

 

天野は被疑者に対して、まっすぐに向き合おうと質問し、調書と相手の言葉から、本当のことを知ろうとする。

 

法科大学院では、そうした法律家が実務において必要な資質を育むことができる。
これは机に向かうだけの勉強では体得できないと雫は言う。

 

桐矢が見守るなか、最後に裁判官からの補充質問を照井裁判官が行った。

それによって無表情だった被告人に感情が見られた。

話したいことがあるのなら話してください、これは、あなたの裁判です。

そう照井が話すと、被告人は泣いていた。

桐矢は照井の仕事を見ていた。

 

決して成績優秀でなかった平凡な雫が裁判官となり、教員としてこの場に立てているのも、ロースクールで沢山の人達と出会い、過ごしてきたから。

人として豊かになることができたから、法律家として生きていく上で、かけがえのない武器になっている。

なぜなら法もまた、様々な人々の豊かな人生の上に成り立っているものだと思うから。

委員会の梶山は納得したようだ。

守宮が見せたかったロースクールの成果は、柊木雫だった。

 

裁判所の傍聴席で、公判後に桐矢と照井が話している。

照井は桐矢に喝を入れられて目が覚めた。
たぶん、他のみんなも。

すると水沢、天野、真中が入ってきて、照井とともに桐矢を勇気づける。

自分たちは諦めない。
昔みんなで話したように、いい法律家をこれからも目指していく。

だから、1人だけ勝手に諦めないでよ。

あなたは絶対いい法律家になれる。
同期の私たちが保証する。

桐矢は感激して泣き出した。
みんな、ありがとう。

 

司法試験、合格発表の日

発表を見に来たが、桐矢が目前で逃亡しようとするのを、真中、照井、天野、水沢が止めた。

 

雫に桐矢から電話が来た。

雫は藍井を見つけて、桐谷君が…!
と連呼する。

どうせ合格したんでしょう?

意外そうな雫に、当然です、と藍井。

あなたが言ったんでしょう。
彼なら大丈夫だと。

まぁ単なる通過点ですが。

そう言って去っていく藍井は、満面の笑みを浮かべていた。

 

11話・最終回はここまで。

女神(テミス)の教室、第11話(最終回)の感想

最終回は、みんなが卒業した後の話。

司法試験に合格して終わるパターンかと思いきや、その後の実務の話までが描かれた。

守宮や柊木雫は常に言っていた。

司法試験に合格するのがゴールじゃない。
いい法律家になるのが目的。

試験に受かってプロになれたとしても、その後の実務が本番。

理想には程遠くても、困難でも、少しでも理想を現実に落とし込もうとする姿勢はいいね。

天野、照井、水沢、真中、桐矢の5人。
この子たちは自分で考える力もあるし、お互い仲間同士で助け合うこともできる。

学生たちのそれぞれの道

今回のお話は2026年11月

真中・天野・照井は、それぞれに就職先が行き先が決まって忙しくしている。

司法試験に合格したのはおそらく、
2024年11月。

天野は司法修習生で実務を学び中なので、
2025年11月に合格。

桐矢は今回の2026年11月に合格した。

真中信太郎 (高橋文哉)

真中は弁護士として、保険会社の法務部に所属。

思いの外、組織というものがややこしいと言っていたけど、たしかに組織は厄介な面がある。

真中の先輩が言っていたように、他部署のことにあまり口を挟むと面倒なことになる、だから放置状態だった。

でもそれは真中としては納得がいかない。
そりゃそうだよね。

営業部内の嫌がらせ行為は陰湿で悪質だ。
こんなことを放っておいては会社のためにもならない。
第一、その人が救われない。

真中はそこで、広い視野を持って提案した。

人事部と協力しあって対策委員会を設けることで、法務部が一方的に口を挟む形ではなく、円滑にことが運べるようにした。

更には会社がそれをしなければならないように、大義名分を付けて会社に訴えかけた。

先輩を出し抜いて。
そんな描写だったよね。
あれ?提案書にはどこにも書いてないけど?みたいな。

法務部の先輩は面倒くさがりで取り合わなかったのかもしれないね~。
だから真中は先走ったのかな。

天野向日葵 (河村花)

天野は司法修習生で、このときは検察に居て、検事の仕事を勉強中。

司法修習生は最高裁に採用されて、1年間修習に専念する。

裁判所、検察庁、弁護士事務所に通って勉強し、試験があって合格することで、判事、検事、弁護士になれる。

天野はおそらく2025年11月に司法試験に合格して、司法修習真っ只中だったんだろうね。

けっこう忙しそうだけど、それでも流されることなく自分の信念を持って、眼の前に居る人を知ろうとしていた。

学生のときには、被害者側の助けになれたらと考えて弁護士になろうとしていたけど、この1年間の修習を終えたあと、天野はどの職業を選択するのかな。

照井雪乃 (南沙良)

照井は東京地方裁判所の裁判官。

一つ一つの案件に時間をかけられないという前提があるなかで、疑問に思うこともなかなか追求できず、思うようにいかないと感じていた。

それとともに、雫が言っていたことの意味を、身をもって知ることになった。

少しでも多く処理件数を稼いだ人が認められる世界で、そうじゃない人は出来損ないだとみなされる。

それでもと照井は考えて、自分なりにできることを模索した。

自らが雫や仲間たちによって、よりよく変われたように、被告人にも自分を見つめ直してほしいという、照井の思いがあるように感じた。

水沢拓磨 (前田拳太郎)

水沢は法律事務所の弁護士。

人のために何かできることを、と考えて相談者に話を聞こうとする水沢だったが、若いという理由で、話すら聞かせてもらえないというのはつらい。

こればっかりはどうしようもない。

でも水沢は考えて、だったら、と先輩弁護士をたてて(ちょっと持ち上げてたね)、協力を仰いでいた。

自分でもどうしようもないことは、人の手を借りるということも大事だよね。

それは西南ロー時代に水沢が学んだことの一つだった。

桐矢純平 (前田旺志郎)

桐矢はみんなと受けた司法試験に落ちて、引き続き西南ローで勉強を続けていた。

一度目に落ちたときには、おそらく天野も一緒だっただろうけど、翌年に天野も受かった。

そして1人取り残された桐矢。

1人残されての2浪目はつらい…。
気持ちが折れても何ら不思議はないよね。

で、今回の3度目の司法試験に挑んだ。

その合格発表まで、桐矢は不安になって落ち着かなかったのだ。
それは不安のやり場もないわ…。

でもそんな中で、仲間のために一肌脱いだのだから、桐矢はいいやつだ。

つぎに続く。

桐矢は本当にいいやつだ

自分が悩んでいたから会いに行った仲間たちが、それぞれうまくいかずに思い悩んでいることを知った桐矢。

自分のことはひとまず置いておいて、みんなで集まるように仕向けるなんて、本当に桐矢はいいやつだと思う。

それも、自分が相談したいことがあるからと、自分をダシにするなんて。

その方がみんなが集まりやすいというのもわかっていての行動だ。

 

でもそうだよね。

みんなが思うようにいかなくて悩んでいると知りながら、自分の悩みを押し付けるということが桐矢にはできなかった。

それに、司法試験に受かってプロの世界で生きているみんながそんな調子だと、自分も何のためにやっていたのかわからなくなるし、さらに頑張るなんて気にもなれない。

それでみんなから勇気づけられたところですっきりしない。

でも結果として桐矢は合格していたから、よかった。

みんながやる気になると、自分もやる気に慣れる。

そんな仲間っていいね。

 

卒業してもみんなで集まったりとか、こういうのってなかなか続かないものなんだよね。

もちろん、それはどれだけの繋がりがあるかということにもよるんだけど。

ある程度仲が良くても、繋がりが希薄だと、それぞれに忙しくなったり違う仲間ができたりして、昔の繋がりって薄くなっちゃう。

桐矢のように積極的な人が居てくれると、また集まれたりしやすい。

仲間は大切に。

いつでも集まれる、と思っているうちに疎遠になっちゃうこともよくあることですからね…。

相変わらずの柊木雫を理解する藍井仁

雫の態度は一貫している。

雫と関わった学生たちは、より良く変わっていき、これからもいい法律家になろうと頑張っている。

こんな先生に会えることはうらやましい。
なかなか無いことだよね。

 

雫の近くに居た藍井もまた、影響を受けた。

基本的には相変わらずの藍井だが、当初の藍井が言うところの「余計なこと」に理解を示すようになった。

雫が困ると助けるし、今では雫の良き理解者だ。

何をおいても、最後の藍井の笑顔がそれを物語っている。

藍井は以前よりはよほど楽しそうだ。

 

雫がブレないことを象徴するものがある。
それは雫が食べているもの。

一話目から最終回までも、やはり雫は毎回かつ弁当を食べていた。

 

藍井は食べるものにもあまり興味がないと言っていたけれど…この辺の変化はあるのだろうか?

考えていくと妄想は膨らむ…ので、この辺でやめておこう。

照井のメッセージがかわいい

バイト中の桐矢に入った、
照井からのメッセージの文面。

「明日の14時からの公判、絶対見に来て。
来なかったら、許さないから!!」

この文面見て、照井かわいい…
と思ってしまう。

なかなか、こんな書き方はできないよね。

この文面だけを見ると、え?って思うけど、あの照井だから許す。

相手からの信頼もないと、こういう書き方はできないんだよ…。

桐矢はこの文面を見て、照井らしいなと思っただろう。

照井の方にも、仲間として桐矢への愛情があるということがよくわかる。

 

これでこのドラマは最終回。

大団円にて、よかった。

いろいろなことを考えさせられたし、
法律のことも少々知ることができた。

とても楽めるドラマでした。

 

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