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2023年1月からのドラマ
フジテレビ「女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~」
第4話のあらすじと感想です。
ネタバレを含んでいるので、苦手な方はお気をつけて~。
女神(テミス)の教室、第4話のあらすじ
藍井ゼミの選抜テストの日にちが早まった。
学生たちが焦っている中、柊木雫(北川景子)は分厚い実務演習の課題を配る。
今回の実務演習は、民事事件に関する課題。
真中(高橋文哉)は、要点を押さえればすぐに結論を出せると言うが、水沢(前田拳太郎)は簡単じゃないと指摘する。
藍井ゼミの選抜テスト。
試験時間は90分。
配られた問題は全100問。
(短答式90問、論文式10問)
水沢・天野・桐矢らが試験に集中しているなか、真中は雑念が頭をよぎり、集中出来ないでいた。
試験後、水沢たち3人は早速、実務演習の課題に取り組もうとするが、真中はそんな3人を見て、気楽なもんだなと揶揄する。
気持ちを切り替えようと言う水沢に対し、真中は反発、僕は君らとはレベルが違うと言う。
水沢は真中を口先だけだと指摘し、そんなやつが法律家になっていいのかと雫に問うのだった。
実務演習は、原告側と被告側の弁護士に分かれて、模擬裁判をすることになった。
今回は雫と藍井のサポートはなし。
原告側に水沢と桐矢(前田旺志郎)
被告側に天野(河村花)と真中
模擬裁判の準備中、真中は雫に、被告側は天野に任せて自分はサポートに回れないかと聞くと、雫は真中の核心を突く。
真っ向から争って、負ける姿を見られるのが嫌だから?と。
そして、弁護士は勝つためだけではない。
何のためにいるのか考えてみてと言う。
真中は改めて、天野とともに被告側の準備をするなかで、何かを掴んだようだ。
模擬裁判の当日。
原告側と被告側、どちらも主張し合う中、それまで黙っていた真中が立ち上がった。
真中は裁判の中断を申し入れ、和解を提案する。
裁判長役の教務主任・里崎(小堺一機)は、模擬裁判だからそれでは勉強にならないというのだったが、雫は学生の意見を聞きたいという。
真中は、自分たちが争ったところで、勝敗がつくとは思えず、実際の裁判なら長期化することを指摘。
長期的な負担を考えれば、双方が納得する落とし所を探ることが、依頼人のためにできることなんじゃないかと言い、
まずは交渉をしたいと、真中は頭を下げたのだ。
そして、皆で依頼人の立場になって考えた結果、和解交渉は双方の意見を取り入れ、合意されたのだった。
実務演習を辞めた照井は、勉強をしながら、この模擬裁判をモニター越しに見ていた。
民法695条、和解。
雫は互譲という選択肢があることを覚えていてほしいという。
勝てる弁護士がいい弁護士じゃない。
何よりも依頼人に寄り添える、それがいい弁護士だと思う、と。
でも現実には簡単ではなく、現実のこの裁判は、5年経った今でも争い続けているという。
対立していた水沢と真中も、お互いを認めて和解した。
そして雫も、藍井(山田裕貴)に言う。
立場や考え方が違っても、どこかで折り合いをつけなきゃ、やっていけないと。
4話はここまで。
女神(テミス)の教室、第4話の感想
今回は真中の角が取れた。
考え方1つ、ものの見方1つで人は変わるし、辛くもなり楽しくもなるんだけど…これってなかなか気づけないことなんだよね。
真中は自分の焦りや苛立ちがあったのに、雫の言葉をよく考えて周りを見た。
そのとき、自分と周りの学生らを冷静に見ることが出来たんじゃないかと思う。
そうでなければ、なかなか自分を変えることはできない。
ドラマって、そういうことが集約されているから、見ていて気付かされたりもするんだよね。
真中の見栄と焦り
真中の友人たちは皆就職しているらしい。
友人の一人、北島はマッキンズカンパニーで海外転勤になった。
真中は成績がよく、仲間からも一目置かれていたのだろう。
それなのに真中は、北島と同じくマッキンズカンパニーを受け、最終面接まで行くが落ちてしまった。
真中は、弁護士志望だったから試しに受けただけだと言っているのだが…。
勉強途中であっても、友人たちに誘われれば、付き合いに行く。
それほど真中は余裕を見せたいのだろう。
そして真中の妹もまた、マッキンズカンパニーに内定をもらったらしい。
これ、悔しいよね…
でも、見栄で余裕があるように見せたいだけだとしても、相手に「おめでとう」って言える真中は大人だと思うよね。
真中は友人や家族の手前、司法試験に落ちるわけにはいかない。
そのために藍井ゼミに入る必要があると考えているけれど、それは焦りになる。
真中は藍井ゼミの選抜テストでも、周りを気にしたり雑念が出て、試験に集中できていなかった。
制限時間に対して設問数が多く、考える時間のない試験において、集中できていないのは大きなロスになる。
真中は藍井ゼミには入れないかも?…ね。
でも結果的に、雫の影響で司法試験に合格できればそれでよし。
藍井ゼミ生でないと司法試験に合格しない、というのも、ある意味思い込みにすぎないんだからね。
真中の対立と打開と打解
実務演習で真中は、試験問題のように表面的な部分だけを見ていた。
しかし水沢は、労働者側に立ち、問題の内側にあるさまざまなものを見ていた。
ふたりの捉え方は対照的。
真中が自分の苛立ちを他の学生たちにぶつけたために、不和が生じて、特に水沢とは対立する形になってしまったのだけど、
結果的には混ざり合って、丁度いい落とし所が見つかった。
実務演習を通して、それは真中自身にも起きたことだった。
真中は雫からもらった言葉をヒントにして考える。
そして他の学生たちの言動を思い出す。
自分は相手の立場でものごとを考えることが出来ていない。
そして相手に寄り添い続けるということが自分には出来ないことだと思う。
そのことに気が付いた真中は、自分より下に見ていた天野・水沢・桐矢を、そうではないと認めることになる。
認めた上でさらに、素直にその事を水沢たちに話して打ち解けたことが、本当にえらいことだと思う。
対象的な雫と藍井
真中と水沢のように対照的なのが、
雫と藍井。
藍井は過去の判例から効率的に、
雫は実務的に考えて答えを出す。
雫は学生に、司法試験合格後の将来のために実務を教える。
藍井はひとりでも多くの学生を司法試験に合格させるための授業をする。
前提条件が違っているから、教育方針が違っているのも当然のこと。
司法試験の合格も実務も、どちらも大切だから、どちらを取るかという問題でもないんだよねきっと。
でもたとえ司法試験に合格できても、実務を知って失望する人や、試験問題と同じように問題解決をしようとして、うまくいかない人も出てくるだろう。
するとそれは、法律家にも依頼人にもいいことにはならない。
そう考えると、司法試験を受ける前に実務を知るということも大事なんだねと思う。
司法試験を受けられる期間内で、知識を入れて実務も知るという、この2つの折り合いをつけなくちゃいけない。
大変そうだけど、法律家さんはやっぱり、依頼人に寄り添って頼りになる存在でいてほしいなと思う。
雫の歩み寄りと藍井
雫は藍井が作ったテスト問題を解いてみて、簡潔で的確で、よく考えられていると感心していた。
雫は少しずつ、藍井を理解している様子。
それは藍井も同じ。
学院長の守宮(及川光博)には夢があり、そのために藍井と雫のどちらも必要だということだった。
そして雫と藍井は、真正面からぶつかり合っていて、いいコンビだと言っていた。
雫は藍井に歩み寄りの姿勢を見せるのだけど、藍井の方は、人が近づくと逃げるタイプのよう。
しかし藍井は、雫の言動に対して呆れる以外にも、少々苦手意識が出てきているように見えますよ。
雫が近づくと遠のく藍井。
この2人を見ているのも楽しい。
雫はマイペースだけど、藍井の方はどうやら、雫にペースを乱されたりしている感じで…すでに学院長によって巻き込まれてはいるけれど、そのうち雫に巻かれていくのかもしれない。
雫の食
雫はなにかと毎回食べている。
食べるシーンってなんか好きで見てしまう。
雫が食べているのはだいたい、
カツ弁当かお団子。
どちらも好物なので、見るたびに食べたくなる…
今回はみたらし団子を照井にあげて、
こし餡団子を自分で食べていた。
照井は渡された紙袋ごと、テミス像の足元に置いてったけど…食べ物を粗末にしちゃだめだ。
ガッツリ食べる人って元気なイメージ。
雫はしっかり、見ていて気持ちがいいほどモグモグよく食べている。
日本のドラマって食べるシーンがよく入ってるんだけど、海外の…特にヨーロッパのドラマってあまり食べるシーンのイメージがないんだよね。
ここに食文化の違いがあるのかとちょっと思う。
今後の気になること
桐矢のアパートの郵便受けに、黒い折り鶴が沢山入れられていた。
これは冒頭のシーンだけど、後はまるっと次回へ持ち越し。
もう1つの気になることは、やはり照井。
前回、少しいい感じだったけれど、実務演習は辞めると言ったままで、今回は殆ど出番なし。
照井はなかなかツンツンぶりから抜け出せない様子だけれど、これにはきっと重い訳がある。
前々からちらついている、刑事の風見(尾上松也)が持ち込んだ事件と関わりがあるのか、はたまた、類似事件の被害者なのか…
これについても次回、深掘りされるようですね。
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