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罠の戦争、第8話の感想…犯人・文哉の罪の告白、鴨井の決断

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罠の戦争#8のあらすじ&感想
2023年1月からのドラマ
カンテレ「罠の戦争

第8話のあらすじと感想です。

ネタバレを含んでいるので、ご注意を。

罠の戦争、第8話あらすじ

泰生(白鳥晴都)が目を覚ました。
かなりのリハビリが必要だが、麻痺や後遺症も今のところないらしい。

鷲津(草彅剛)は泰生の病室に駆け込むと、嬉しさのあまり何度も名を呼んだ。

 

IT系の業界で国内最大手の会社であるデジタルアンツと鶴巻幹事長(岸部一徳)との関係について調べるよう、鷲津は蛍原(小野花梨)と蛯沢(杉野遥亮)に依頼する。

しかし蛯沢は、鷹野(小澤征悦)からの情報であることに気付き、信用していいのかと疑う。

 

“女性総理誕生の声高まる”という見出しの鴨井ゆう子(片平なぎさ)の記事に、竜崎総理(高橋克典)はあからさまな提灯記事だと悪態をつく。

短期政権で終わるつもりはない竜崎は、鷲津の息子の件を思い出す。

竜崎は記者たちに、鷲津の息子の件を持ち出した上で、政治が警察の捜査に口を挟むなんてことがあってはならない、

全ての日本国民のために総理として力になりたい、とアピールした。

 

竜崎総理が歩道橋転落事件について言及しているという記事が出ると、鶴巻は気に入らない。

竜崎のこの発言を機に、熊谷記者(宮澤エマ)は可南子(井川遥)のインタビュー動画を配信すると、マスコミが集まってテレビも取り上げた。

 

鷹野は鶴巻から、鷲津を潰せと命令されたことを本人に明かしていた。

鶴巻の指示どおりに動いて油断させ、鷲津は鶴巻の足元をすくうネタを集める。

鷹野は派閥政治をなくすために政治家になった。
これは鷲津のためではなく、自分自身の政治家としての信条を守るためでもある。

鷲津の秘書たちはこれを聞いて安堵する。

 

泰生の病室に鴨井が訪ねて来た。
場所を変えて可南子と話す。

鴨井は文哉(味方良介)とは縁を切ったという。

いつも仕事優先で息子を偽性にしてきたという負い目から、鴨井は自分を責める。

そして、あの子は自分を憎んでいると。

そんな鴨居に可南子は、自分の息子の本音をわかっているのかと言い、近くに来ていた文哉に目を向けた。

 

昨日、病室の外にいるのを可奈子が見つけると、文哉は泰生に謝った。

何であんなことをしたのかと聞く泰生。
可奈子はゆっくりでいいから教えてと促す。

あの日、文哉は他のバイトが休んだだめに夜勤明けにも続けて働き、しつこいクレームもあって疲れ切っていた。

帰りのバスでようやく座れて、やっと休めると思った矢先に、近くに居た泰生が、席を譲ってあげたほうがいいんじゃないかと言ってきたのだ。

文哉は、何も知らないくせにと腹が立ってきて…とんでもないことをした、と。

 

カウンセリングで治ったつもりだったが、結局また自分をコントロールできなかった。

でも顔を見られてすぐ捕まると思っていたが、警察は来なかった。
またもみ消したんだとわかり、警察に行くこともできなかった。

文哉は鴨井ゆう子を守りたかったのだ。

鴨井を憎んでいるのではない。

文哉は母親が大変だったことを誰より知っていたから、守りたかった、総理の夢をかなえてほしかったのだ。

 

デジタルアンツの前で退社する人に声をかけていた蛯沢に、蜂尾という経理課長が応じた。

 

鷲津と鷹野は一緒に幹事長室へ出向く。

鷹野は鶴巻に、次の党内人事では幹事長職を辞していただきたいとお願いした。

幹事長は1期1年、連続3期までだが、鶴巻はすでに5期目に入っている。

そして鷲津はデジタルアンツの帳簿を鶴巻に示し、鶴巻の息子の会社にIT系企業のデジタルアンツから多額の金が流れていると指摘。

IT業界に有利に働く独禁法の改正案が成立するタイミングで裏金が渡ったことがわかればどうなるか…と脅しかける。

しかし鶴巻は笑みを浮かべる。

この帳簿は全部嘘だ。

鶴巻は先に手を回し、もし接触があれば、偽の帳簿を渡すようにデジタルアンツの蟻田会長に頼んでおいたのだ。

鶴巻は鷹野に、これだから苦労知らずのぼんぼんは、と笑う。

すると鷲津は別件を出した。

今年に入ってからの鶴巻の写真を並べ、体調がだいぶ良くないと指摘。
写真には、鶴巻が倒れ込み、周囲の人が支えている状況が写っている。

鶴巻は市議の馬場(諏訪太朗)に電話をかけ、鷲津の選挙での献金のことを持ち出す。

馬場はあっさり金を全額返し、その上で警察へ行くという。

馬場は鶴巻に借りができたというが、未成年の女性と不倫しているという弱みを握られたのだ。

鶴巻が鷲津に、終わりだと告げる。

そこへ鴨井大臣が緊急記者会見をするという話が入ってきた。

 

会見で、鴨井は鷲津の息子の事件について話す。

転落させたのは自分の息子・鴨井文哉だと公表し、今警察に出頭している頃だと話す。

そこへ熊谷記者が質問する。

事件は隠蔽されたという声があるが、大臣が警察に圧力をかけたのか。

鴨井は自分にそんな力はなく、近しい方に相談をしたが、その方から誰かに頼んでいただいた可能性は否定できないと話した。

総理にはこの後、厚生労働大臣辞任のお願いに伺うと同時に、衆議院議員の職も辞したいと鴨井は言い、

国民の皆様の信頼を裏切る形になってしまった、と詫びて頭を下げた。

 

鶴巻は会見をテレビ越しに見て憮然とし、
仁王立ちしていた。

 

第8話はここまで。

罠の戦争、第8話の感想

誰もが自分はいい子でいたい。

けれど目的のためには、そうは言っていられないということか…。

鴨井にしても、鷲津にしても然り。

これは人間社会の永遠の問題じゃなかろうか。

鴨井ゆう子の思い込み

鴨井が息子・文哉と和解する前。

文哉を呼び出して金を渡し、あとは好きにやりなさいと言った。

あなたの気持ちはわかっている、良い母親じゃなかったことは認める。

そう言うが、文哉は無言で立ち去る。

その後で鴨井は秘書に、
「こんなもんね親子なんて」と言っていた。

 

これはすごく、鴨井ゆう子が一方的すぎる。

文哉に対して何もしてこれなかったという負い目はあるにせよ。
問題を起こした息子に、百万単位のお金を渡して、好きにやりなさいって。

あなたの気持ちはわかっている、って、一体何を分かってるんだと思うよね。

文哉のことをわかっているということではなくて、文哉が母親である自分のことを嫌っているということをわかっているよ、と言いたいのだろうけど…。

何にしても、文哉のことはわかっていない。

 

それに対しても文哉は多少苛立ちはあるだろうけど、何も言えないのだろうし。

自分のやってしまったことを反省はしていても、そのことで迷惑をかけたのは自分だから、もみ消したことに対して文句も言えなかっただろうね。

で、大金だけ渡されて、好きにやりなさいって…匙投げられたという感じで受け止めると、きっと惨めだと思うよね。

 

それで鴨井のひと言。
「こんなもんね親子なんて」

これは自己暗示的なものじゃないかね。
そう言って自分で納得しようとしてるんだよね。

 

第三者がはたから見るといろいろ思うことができても、これがもし自分で当事者になると、きっとわからないものなんだろうな…。

政治家のアピール合戦

マスコミを利用してのアピール合戦。
イヤだねぇ。

何でもかんでも利用する政治家たち。

鷲津のことなんて利用できるくらいにしか思っていない竜崎総理。

鷲津の息子を心配しているように装って、国民のことを思っていますよアピール。

 

このドラマって、実際に仕事をしている部分は殆どなくて、政権争いと足の引っ張り合いを主にしてるから、余計に嫌な部分が押し出されるわけだけど…

でも実際もこんなこと多いんだろうね。

 

何かをアピールしている記事はだいたい目的が何かあるわけで…

その表向きのことを真に受けてもどうにもならない。

根底にある本当のところを見ないことには、国民は踊らされるばかりだよね…?

違反と割り切りと罪悪感

市議に金を渡したことは、犬飼と同じ手とはいえ違法だ。

知らなかったのは蛯沢くんだけ。

蛯沢は、この前の選挙で市議に金を渡したことを貝沼は知っていたのかと聞くが、

貝沼は知ってたも何も、自分が渡し役だと話した。

貝沼くんは割り切って仕事してるよね。

 

蛯沢は自分だけ知らないことに納得がいかず、これからは全部ちゃんと教えてください、と蛍原に言うんだけど…

本当のことを知って、自分の中でどこまでなら許せるとか考えちゃうだろう。

違反だけどこれは黙認される範囲、というものがあるとして、じゃあそれはどの範囲を超えれば完全に違反になるのか…

これってまずい感覚なんだよね。

 

違反だけど誰もがやっているからいい、という感覚は、そう割り切っているうちにそれが当たり前になる。

当たり前になると、気持ちは許しているから罪悪感なし。

こんなものだと思い込むと、それは違反だと思わなくなるんだよね、当たり前のこととして扱うから、麻痺する。

だからどんどんエスカレートする。

 

古い体質の会社とか…先輩が後輩に教えるとかで、そういうよくない習慣って伝わっちゃうんだよね。

昔居た会社で、そういう感覚って味わったことがある。

資料の作成中だったかで、表向きに問題が出たとかでは無かったと思うけど…

別の支社から来た課長に正されて、感覚が間違いだと気付いたことがあった。

感覚の間違いって、井の中に居ると気づかないもんだなと思った。

鷹野は鷲津の味方だった

鷹野は自分のことを、政治家の二世で、ぼんぼんじゃ足りない、ぼんぼんぼんだと言って笑っている。

どうにか父親を越える、政治を変えると息巻いているのはいいね。
ただ、女癖が悪いというのは難だけど。

自分の意思を貫くためにも、鷹野は鷲津の味方をしている。

鷲津は鶴巻のところへ行く前に、鷹野にいいのかと聞いていた。

鷹野が鷲津と一緒に行くことで、鷹野の地位が危うくなるかもしれない。

一緒に行かなければ、どう転んでも鷹野は安泰だけど、それはわかっていて一緒に乗り込んだ。

つまり鷹野はこれでいけると思っていたけど、甘かった。

結果として失敗だったけど、それを後悔したり人のせいにしない辺りは流石だねと思う。

鷹野の読みの甘さと鶴巻の思惑

鷹野が以前、党の広報の場で、鷲津に事件の真相を明らかにすると言わせたことがあったが、これを鶴巻は面白く思わなかった。

だからわざと、鷲津を潰せと鷹野が困るような指示をした。

それなら鶴巻は、鷹野が鷲津側に付くことも想定していたはずなんだよね。

 

鶴巻は、鷹野がどちらに着くか、どう出るのかを見ていたんじゃないのだろうか。

鷹野はそこまで思い至らなかったのか。
それとも分かっていて勝負に出たのか。

どちらにしても、やっぱり鶴巻に、苦労知らずのぼんぼんだねぇ…と言われても仕方がないのかもしれない。

ぼんぼんだから甘い、という面もあるかもしれないが、鶴巻が1枚も2枚も上手なんだよね。

鷲津はやはり抜け目がない

鷲津にしても、デジタルアンツの帳簿の件、簡単すぎたとは思わなかったのだろうか。

声をかけた社員の中に経理課長が居て、しかもリストラ対象だといって会社の帳簿を見せてくれる…そんなのって。

話がうますぎる。

でもだから、鷲津は念のためにもうひとつ用意してたんだよね。

鶴巻の体調の件。

チェスやってるって件は、やっぱり鷲津は疑ってた。

そりゃそうだよね。
秘密にする理由がないことを秘密にする意味はないから。

鶴巻の思い出話

鷹野が鷲津周辺の小ネタを伝えていると、鶴巻は懐かしいと言っていた。

鷹野の父と手を組んで、いくつもの政局を乗り越えたと。

でもなんかね、こんな流れで言われると、そのころから裏で人の弱みばっかり探して握り込んでたのかと思ってしまうよね。

人の弱みを握って上に行くとか…それってただ権力欲しさだけだよね。

この人はこれまで何をやってきたんだろう。

それでもきっと若い頃は、国のためにと一生懸命やっていて、権力を握っていったからそうなった…ということなのかなぁ。

鴨井の履き違えと犯人・文哉の行動

鴨井は自分が息子をほったらかしていたから自分のせいであんなになった。
かわいそうだと言ってたけど、それはきっと違うよね。

それでなんでもかわいそうだと隠蔽して、何もなかったようにしたことは、自分のためであって、息子のためじゃない。

何もなかったことにされる方が辛くないだろうか。
文哉のように反省している場合は。

 

文哉は警察にも行けなかったと言っていた。

警察に行けていたら、少なくとも警察に自分のしたことを話せたし、一応罪を償うということはできた。

でも隠蔽されたら警察に出頭もできないし、だからといって、文哉はそのまま何もなかったように普通に暮らすことができなかったようで…

だから泰生の病室にまで来て謝った。

本人の前に出て、自分がやったことだと言って謝るというのもなかなかできることじゃないと思うので、それはえらいと思う。

可奈子は優しすぎる

それにしても、泰生が下手したら死んでいたかもしれないのに、可南子はずいぶん優しいよね。

自分の息子をあんな目に合わせた相手に、感情的にならずに接している。

事件から時間が経ったこともあるかもしれないし、泰生が意識を取り戻して後遺症もないとわかったからかもしれない。

病室をわざわざ訪ねてきたことを評価したのかもしれないけど、それにしても優しい。

可南子は以前、友人を亡くしている。
そのことがあるからか、どんな人に対しても優しすぎてすごすぎる。

席を譲るように人に言うこと

若くても具合が悪い人や、見た目でわからない障がいを持っている人がいる。

文哉のように、疲れ切っている人もいる。

だから、若いのに…と十把一絡げには言えないんだよね。

目に見えてわかりやすければ、そんな相手には言わないだろうけど、わかりやすい人ばかりじゃない。

誰がどんな状態かなんてわからないから、簡単に席を譲るように人に言うことはできないし、難しいよね。

せいぜい自分にできることといえば、余裕があれば人に譲るということくらいなんだよね…。

鴨井ゆう子の会見での言い回し

鴨井は思い切ったことをした。

でも全部話すのかと思いきや、自分が隠蔽を望んだとは言わなかった。

そして暗に幹事長がやったことだと匂わせたのは、鶴巻を道連れにしたほうがいいとの判断だったのだろうか。

言い方が絶妙だったよね。

自分に隠蔽するようなそんな力はない。
近しい方に相談をした。
その方から誰かに頼んでいただいた可能性は否定できない。

鴨井は鶴巻が鷲津を潰そうとしていたことを知っていたはずだ。

これも息子がしてしまったことへの詫びのつもりがあるのかもしれないなと思った。

でもあと一歩というところまで上り詰めたものを、息子のために手放したのは潔かった。

 

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